作品のクオリティーを高めるTips:ゲート処理①
①パーツの切り出しには良い道具を使いましょう。
仕事終わりに急いで家に帰り、ニッパでゲートをパチパチ。このひとときが本当に好きです。何事にも言えることかもしれませんがやはり道具は良いモノを使った方がモチベーションも作品のクオリティも上がります。ニッパーひとつとってもそれが当てはまります。
最近のF1はとても繊細な部品が多いので取り扱いには特に注意が必要です。ランナーから切り離す時も、本当にこの場所でカットしていいのかひとつひとつ確かめながら丁寧に作業を進めます。
私が愛用するニッパーはグッドスマイルカンパニーの「匠TOOLS 極薄刃ニッパー」モデラーの間ではTAMIYAのニッパーファンも多いのですが私はこのニッパーのバネの絶妙な反発力が好きで、もはやこれ無しでは模型製作は出来ません。
指にほんのわずかだけ力を加えることでほぼ無抵抗に刃を閉じることができます。ゲートも音さえ立てず、サクッと切断してくれ、その切断面はとてもきれいです。TAMIYAのニッパーか、このニッパー、どちらが良いかと聞かれたらこれはもう好みだと思います。どちらを選んだとしても間違いなくモデラーは幸せになれることでしょう。
②ゲート処理は道具を適材適所で使いましょう。
きれいなゲート処理のコツはパーツ側にほんの少しだけゲートを残し、残ったゲートをその箇所にあったヤスリで削り落とすことなのですが、その際はその箇所にあった形状のヤスリを使うことが重要です。
小さなパーツ
大きなパーツ
曲面のあるパーツ
- 小さなパーツは棒ヤスリ(平)
- 大きな直線面は板ヤスリ
- 曲面には棒ヤスリ(丸) など。
上記の3本があればだいたいなんとかなります。それぞれのシチュエーションにあった道具を的確に選ぶことがきれい仕上がりにつながります。
ヤスリにはほとんど力を入れず、大袈裟な言い方をすればヤスリの重さだけで削るような感覚でゲートを削り落としていきます。
③ゲート処理の際にやってはいけないこと
カッターナイフでパーツの際までゲートを削ぎ落とすことはやめましょう。この方法はかなりの高確率で、パーツの削ってはいけない部分まで削り落とします。同じ理由でニッパーでパーツの際までカットすることもやめた方がいいです。特に切れ味の落ちたニッパーではパーツを傷つける可能性があります。
④パーツの切り離しとゲート処理で使うツール達
この工程が私はなんとも言えず好きです。ひとつひとつのパーツを丁寧に整えてゆく作業は、昼間デスクワークで疲れた体を回復させてくれるような気がします。
この後、ヤスリの傷を紙やすりできれいにしていきます。
次回、ゲート処理②
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