Model Factory Hiro 1:43 PORSCHE 962C
仮組み
今から約10年前、模型を始めて数年後に少し調子に乗って不用意にも手を出してしまった結果、強烈なトラウマと共にクローゼットの奥に封印していた特級呪物ことModel Factory Hiro(以下MFH)1/43 962C。長年、我が家のクローゼットから異様な妖気を放ち続けたこの難物を今こそ除霊していきたいと思います。
この異様なパーツ数、これを何の工夫もなく稚拙な技術でストレートで組もうとしていた10年前の自分に呆気に取られます。
とりあえずアセトン風呂に使って頂き軽く除霊を行いました。当時どんな塗料を使ったのか覚えていないですがあんまり綺麗に落ちませんでしたね。本当にパーツは全部足りているのでしょうか、不安がいっぱいです。
模型を通じて10年前の自分と語りあっています。なんでこんなとこ削ったの?よくわからない作業でスカスカに空いてしまったフロントカウルの付け根にハンダを盛って整形をし直します。
整形にはスティックのりに貼ったトレカット800番がぴったりでした
吸気ダクト前の切り込みには撹拌棒に貼ったトレカットで整形します
無事に隙間が埋まりました。
ドア開閉
10年前当時もやろうとしていたドア開閉について良いアイデアが浮かんだのでテストしています。962Cは外側のヒンジが複雑な動きをするため、1/43サイズで再現するにはどうすればいいのか考えていたのですが、外側のヒンジをボデー側に固定せず上下方向の動きに自由を持たせてばいけそうな感じがします。
外側のヒンジを1mmの角棒と0.8mmの洋白棒を加工し作成しました。
外側のヒンジが収まる穴を開けました。
外側のヒンジのみのテストをしています。収まりはよさそうです。
開閉も良さそうです。
1枚目の写真はもう片側のヒンジをいれる穴を掘っているところ。タガネで掘っています。いろんな幅のタガネを揃えているととても便利。
ドアとボデーの隙間を埋めるためにハンダを盛ったところ。ピラーが溶けないように先端の細い小手先をつかいました。
ドア開閉ギミックテストの続き。 ドアの天井側のヒンジを作っています。洋白帯板を3枚重ねにしてハンダで固定しオス側とメス側を作っています。軸は0.3mmの真鍮線を使用。まだ整形途中ですが動きは問題なさそうです。
ヒンジの雌側が収まる溝を切って埋め込みのテストです。ボディにはハンダで固定したいのですがヒンジ自体がハンダで重ねられた洋白板なので作業中にバラけてしまいます。なのでヒンジとボディの固定はメタルロックを使います。
ドア側のヒンジ
0.3mm真鍮線で固定します。
動きのテストをしました。いい感じですね。
もう右側ドアの開閉ギミックも完成しました。自分でも驚くほどうまくいきました。あとは塗装後も動くかどうかの問題ですね。多分マージンが少し足りない感じがしていますので調整します。
ドアの上方ヒンジの取り付け方法は上下のヒンジの回転軸を長い真鍮線で出してから固定します。この軸で固定しないとドアが開きません。
パカパカ加工2台分完了しました。