作品のクオリティーを高めるTips:デカール貼り②
曲面にカーボンデカールを貼ろう
正直、曲面にカーボンデカールを貼る作業はとてもストレスが溜まります。私自身あまり得意な作業ではないのですが、今回は私なりのデカール貼り作業をご紹介したいと思います。我流です、ご注意ください。。
今回使用しているのは、過去記事でもご紹介したアクステオン製のカーボンデカールです。ステアリングのデカールはニス加工がされていないせいで究極的に貼りにくかったのですがその他のデカールにはきちんとニス加工がされています。若干コシが強いですが比較的に貼りやすい部類のデカールになると思います。
1. 貼り始めの起点を決める
まずは大まかにパーツの上に乗せてみます。その時に定着させる起点を決めていきます。今回は割と平面の多いパーツの端っこを起点にそこから貼り進めていくことにしました。
2. 周りから攻めていく
作戦としては2種類あって、パーツの真ん中から外側に攻めていく作戦と、外側から内側に攻めていく作戦です。今回は内側から攻めると外側で辻褄が合わなくなりそうだったので、外側から内側に攻めていく作戦でいくことにしました。先の尖った綿棒でやさしくコロコロ水分を抜いていきながら、パーツの外周の位置を決めていきます。
3. 熱を利用して曲面になじませる
周りが決まったら今度はセンターです。曲面上に平面のものを貼ろうしているためにこの時点でデカールには当然のことながら無理が生じている状態になっています。ここからは平面のデカールを曲面に整形する作業になります。私がよくやる方法が「熱々ティッシュ作戦」です。デカール軟化剤で柔らかくした後、熱水につけたティッシュを馴染みの悪い部分に少しずつ優しくトントンします。すると熱によってパーツの表面形状にデカールが整形されていきます。一気に押し付けるとデカールの表面が熱で荒れてしまったりリカバリー不能なシワができてしまうことがありますので、あくまで優しく優しくトントンです。
4. 少しくらいのシワは見なかったことにする
ちょっとだけできたシワが気になってそこを伸ばしたい!という衝動に駆られますが、わたしの経験上ここで足掻くとろくなことにならないのです。ある程度のところで妥協点を持つことも大切ということで。クリアーを吹けば意外と目立たなくなることもありますし、、あとは心の持ちようです。
5. クリアー仕上げ
カーボンデカールの模様は派手で冗長なことが多いです。私はあまりやかましい模様は好みませんので、EX-セミグロスクリアーを吹いて全体のトーンを整えていきます。どうでしょうか、いい感じの質感になったのではないかと思います。
この作業は本当に神経を使います。特に現代F1を好んで作られる方はこういう作業の連続で大変ですよね。私もそろそろレトロF1に戻りたくなってきましたよ。
今日はここまで。